※上記QRコードを読み取っていただきますと、一般の携帯からは携帯サイトが、スマートフォンからは、スマートフォンサイトが閲覧可能です。
診察室便り
2026/7/3
梅雨前線、台風、エルニーニョ現象と様々な影響で、通常じゃない雨の降り方があり、天気予報や災害警報には注意が必要な日々です。
ここのところ、手足口病をたくさん見うけます。
手足口病の原因となるウイルスには10種類以上の型違いがあるので、どのウイルスが原因かで症状や合併症の出方が異なります。
四肢の皮疹(発赤疹~水泡)がたくさん出る場合と少ししか出ない場合、口内炎も多発して痛々しい場合とわずかしか出ずにほとんど痛がらない場合など、それぞれの組み合わせがいろいろです。 たいがいは数日の発熱のあと、しだいに口内炎の痛みが静まって、自然治癒に向かいますが、ときには髄膜炎、まれには脳炎を発症することがあるので、しっかり経過を見ていく必要があります。 口内炎の痛みが強くて経口摂取が困難な場合には、ゼリー飲料が役に立つこともあります。
発熱中はつばやよだれにウイルスが混じって飛沫感染の原因になります。 熱が下がってからも、便中にウイルスが2~4週にわたって排出されますので、知らず知らずにあちこちにウイルスが付着して、接触感染をおこします。
熱が下がって、食事がいつも通りにとれるようになれば登園登校ができるようになりますが、感染力が残っている場合もあるので、おむつ交換後やトイレ後の手洗いはしっかりするようにしましょう。
2026/5/26
日ごとの寒暖差や昼夜での寒暖差で体調管理が難しい最近です。 真夏日(30度以上)の日もあり、まだ高い気温になれていない体にとっては熱中症の危険もあります。 子どもたちは本当にしんどくなるまで「しんどい」と訴えることがなかったり、 何も言わずにぐったりとし始めていることもしばしばです。 こまめな水分補給、塩分補給、糖分補給を勧めてあげるようにしてほしいです。 もちろん大人自身も、 用事が立て込んでいるときや口渇を感じていないときでも、定期的に水分を取るように心がけてください。
2026/4/14
春休み中は流行性の感染症が少し減っていたようでしたが、 新学期が始まって 発熱の子どもたちが増えつつあるように見えます。 咳の長引く風邪、胃腸風邪、発疹の出る風邪などが特に気になっています。 インフルエンザもたまに見受けますので、 発熱時の症状によっては迅速検査を実施することになります。
集団生活を初めて経験することになる幼児にとっては、 発熱を繰り返すことがあり、 ご家族の心配がつもることもしばしばです。 集団生活ではそれまでに経験しない風邪ウイルスやストレスとの出会いがあり、 免疫や耐性をひとつづつ身につけていく必要があります。 一つ一つを乗り越えていければ、 そのたびに身体は強くなっていきますので、 いつの間にか、 「そういえば熱を出しにくくなったね」 といえる日がきっと訪れます。 ただ、 風邪が大きな病気のきっかけになることもありますので、 回復のすぐれないときには医療機関に受診するようにしていただきたいです。
ウイルスの風邪のなおりかけのときかけの時には、 一次的に免疫力が低下していて、 新たな風邪をひきやすいこともあります。 しっかり体力が戻ってから、 集団生活を再開していただくのがベストですが、 家庭の事情によっては、 熱が下がり次第に登園せざるを得ないこともあるかと思います。 熱の上下が、 ひとつの風邪が長引いているのか、 新たな風邪をもらったのか、 その判断は難しいです。 気になることはかかりつけの医師としっかり話をして、 対処法を相談していただきたいと思います。
2026/3/15
空気の冷たさを感じる朝もありますが、桜前線の近づく音を聞くことのできる日々になってきました。 インフルエンザB型の流行も峠を越えた様子ですが、まだ注意報レベル(1医療機関あたり週に10名以上の発症者の確認ができる状態)は続いており、学級閉鎖の報告もあり、引き続き感染予防に努めたいです。 卒業式や卒園式を控えていらっしゃる家庭では特にご注意してください。
今シーズンのインフルエンザについては、昨年中にA型、今年に入ってB型にも罹患と、2回発症してしまった方が多かったように感じています。 インフルエンザの不活化ワクチンの接種による効果が低下しかかっている時期にB型が流行りはじめたことも影響していたかもしれません。昨年からは点鼻のインフルエンザ生ワクチンが登場しています。接種対象者が2歳から18歳に限られていること、費用が高いこと、ワクチン供給の問題などもあり、接種者数は不活化ワクチンほどに多くはありません。 点鼻ワクチンの効果は持続期間が長いことや発症予防効果もたかいと推測されています。 実際、点鼻ワクチンの接種者のほうが、インフルエンザを発症した割合は低い印象を受けています。
3月2日から8日までの統計では、コロナウイルス感染症や感染性胃腸炎の報告が増えている様子がうかがえます。
全国的には、麻疹(はしか)の発症数が昨年よりかなり多いことが話題になっています。 麻疹の定期接種により、日本国内からは麻疹ウイルスが排除されていると認定されており、海外渡航者などからの持ち込みウイルスが原因と考えられています。 空気感染力の強いウイルスのため、感染者の移動による感染拡大が心配されています。 人混みでは自己防衛のためにもマスクの着用も考えたいです。
2026/2/7
すこしずつ昼の時間が長くなってきて、ロウバイの花の優しい香りが漂っていますが、寒波が繰り返しやってきています。 積雪がなくても、路面凍結の可能性はあり、歩行と車両の共に足元には気を付けたい季節です。
インフルエンザB型が広がっています。 1月26日~2月1日の1週間の統計が2月5日発表になっています。 滋賀県全域でインフルエンザ注意報の状態で、草津保健所管内でも1医療機関あたり1週間で20名以上のインフルエンザの報告数があります。 学級閉鎖や学年閉鎖になっている学校も複数出ています。 昨年11月の流行のときと異なり、今はB型が主流になっていますが、一部ではA型の流行もあります。 A型とB型は抗原性の異なるウイルスになりますので、昨年にA型にかかっていても、B型には改めて罹患するので気を抜くことができません。
ときどき、「B型はA型より症状が軽いでしょ」とおっしゃる方もありますが、B型にはワクチンによる発症予防効果や抗ウイルス薬の効果が出にくいことがあるので、軽視は禁物です。
○○ウイルスが流行していると聞くと、○○ウイルスだけが注目される傾向にありますが、実際には様々なウイルスが活動しています。 ここのところも、ノロウイルスを代表にした感染性胃腸炎はよく見られており、家族内でしっかり広がってしまいます。 コロナウイルス(COVID-19)も微妙に増えています。 困ったことに、外来でチェックできる迅速検査にどれも反応せずに、熱と咳が4,5日以上続き、抗菌薬が必要になる場合もしばしば見受けています。
湖南休日急病診療所ではインフルエンザやコロナの迅速検査を実施していないので、症状からの臨床診断しかできません。 一方、インフルエンザとコロナの迅速検査キットはドラッグストアで市販されていることがあり、入手が可能です。 鼻腔の奥にまで綿棒を入れるのは難しいときもありますが、入り口付近でも有効な場合もあるので試みる価値は十分にあります。 もし、自宅検査でインフルエンザの検査が陽性だった場合には、その結果をもとに、休日診療所でも抗ウイルス薬を適正に処方することができます。
2026/1/8
冬の感染症が昨年より落ち着いている様子もありますが、今週から こども園や学校の集団生活が始まっており、感染症の再燃が気になるところです。 年末年始の湖南休日急病診療所も昨年に比べると1/3程度の来所数でした。 休日診療所でも年末年始についてだけはインフルエンザとコロナウイルスの迅速検査を実施していました。 その結果を見ると、インフルエンザB型の増えてきている様子がうかがえます。 検査によって診断がついたインフルエンザの総数のうち、1~2割がB型(+)だったようです。 A型、B型ともにインフルエンザとしての重症度はあり、しっかり休養する必要があります。 またB型にはワクチン効果が出にくかったり、抗ウイルス薬への反応が悪かったりするような場合もあります。 年末までにA型にかかっていると同じ遺伝子型のインフルエンザにはかかりにくいのですが、B型にはまた新たにかかってしまいます。 体調の思わしくないときには、受診するようにしていただきたいです。
冬を元気に過ごすためには、いつも通りの、手洗い、水分や栄養の補給、空気の入れ替え、睡眠が大切です。 夏のように汗をかかないために気づきにくかったり、冬の空気の乾燥で身体も乾燥しやすかったりするので、意識的に水分補給することが必要です。 とくに子どもは体内に含まれる水分量が多く、少し水分が減るだけでも影響が出やすいのですが、のどの渇きを感じにくかったり、遊びに夢中になっていたりで、水分補給ができていないこともしばしばです。 家族みんなで、こまめに水分補給をするようにしてください。
2025/12/13
インフルエンザの流行は、定点当たり週に30人以上になっていて、警報の状態が続いています。 こども園の先生方の間でもインフルエンザが流行して、こどもたちの保育に支障が出かけているところもあるようです。 学級閉鎖は所を変えて増えたり減ったりしています。 全体としてはインフルエンザの患者数の急激な増加はおさまっていますが、ピークの状態がしばらく続くようにみえます。 いったんは減少に転じても、B型や型違いのA型のインフルエンザが流行する可能性もあります。
ここのところ、しばしば溶連菌感染症も見受けます。 咽頭痛と発熱で始まることが多く、インフルエンザの初期と区別のつきにくいこともあります。 溶連菌に独特の咽頭発赤があると気づきやすいのですが、最近は咽頭発赤があまり目立たない場合があります。 かわって、体幹や四肢にかゆみを伴う発赤疹の出ていることが以前より多いように感じています。 高い熱が出ていないと、湿疹が出ているようにしか見えないときもあります。 今のところ、溶連菌による症状が顕在するときには抗生物質を内服して治療することが一般的です。 いつもと違う経過の発赤疹が出ているときは注意が必要です。
流行している病原体に注目することは必要ですが、発熱の原因となる病原体の種類はとてもたくさんあります。 普段からの感染対策をつづけるように心がけましょう。 それでも体調に変化のある時は、まず休養して、睡眠と消化の良い食事と水分を取るようにし、体調の戻らないときには医師に受診することを検討してください。 よく相談して、必要な検査を必要な時に受けるようにしましょう。
2025/11/21
あちこちの小学校や中学校で学級閉鎖や学年閉鎖が実施されています。 11月20日の発表データ(11/10~11/16の集計)では、滋賀県での1医療機関当たりの平均インフルエンザ報告数は27.28人/週となり、前の週の11.12人と比べると2.5倍近くに急増していて、警報の基準となっている「30人」に迫っています。 草津保健所管内では30.62人とすでに警報の基準を超えています。 (大津保健所、東近江保健所の管内でも警報レベルです。)
体調を崩していると、学校やこども園からインフルエンザの検査を受けてくるようにといわれたとして、来院されることがしばしばあります。 しかし、正しい診断をするためには、症状をしっかり見て、適するタイミングで検査を受けることが大切です。 発症から早いタイミングで陽性判定のできる遺伝子検査などもありますが、それでも100%の診断は困難なことがあります。 検査が陽性でインフルエンザと診断されたときはまだよいのですが、陽性の反応がなかった時に、インフルエンザではないと決めてしまうことは危険です。 反応がなかったし、元気そうだしと、普通に登園登校してしまうと、感染を広げてしまうことがあります。 検査をするかしないか、場合によってはインフルエンザ以外の感染症も考える必要があるかなど、医師としっかり相談し、医師の意見を参考に検査を受けるようにしてほしいと思っています。
2025/10/25
10月23日に公表されたデータでは、滋賀県もインフルエンザの流行期にに入りました。 インフルエンザの場合、医療機関で週に1名以上のインフルエンザ感染者が確認されるようになった場合に流行期と発表されます。 週に10名以上のインフルエンザ感染者が確認されるようになったら「注意報レベル」とされます。これは今後4週間以内に大きな流行が発生する可能性が高いことが疑われている状態です。そして10名以上が続いている場合は流行が継続されていると判断されます。
昨年から、インフルエンザワクチンに点鼻ワクチン(フルミスト)が加わりました。注射ではないので、針の痛みはありません。 両方の鼻腔に、0.1mlずつのワクチン液を噴霧するだけのため、鼻粘膜の敏感な場合に刺激感を感じることはありますが、針の痛みがないため、接種後の子供たちは笑顔になっていることがほとんどです。 海外のデータになりますがワクチンの効果が長く維持すること(6か月以上)が報告されています。 鼻粘膜でワクチンウイルスに対する免疫反応が生じて粘膜免疫が誘導されるため、ウイルスの体内への侵入を低下させる効果が期待されます(発症する率を注射ワクチンより下げると考えられますが、残念ながら完全に防げるわけではありません)。 1回の接種で済むこと(1回の来院で終了できること)も家族からは歓迎されています。 また接種部位の発赤腫脹がありません。 若い年齢での効果が高いため、日本では2歳~18歳だけが対象年齢となります。 一方、生ワクチン(弱いながら生きたウイルス)のため接種後の数日以内で発熱や鼻汁の症状が出る可能性のあること、価格が高いことなどは、弱点といえます。 最近はウイルスの迅速検査のために鼻腔に綿棒を挿入することがしばしばあるので、子どもたちにとっては、「鼻に入れる」という説明がこわがらせる要因になっているときがあります(それでも大概は接種後の子どもたちは笑っています)。
今のところ、注射ワクチンは効果が3~5か月とされているため接種開始時期を考える必要がありましたが、幼児期や学童期には点鼻ワクチンを早めに接種することは、点鼻ワクチンの利点が注射ワクチンより上回ることを期待しています。
疑問点はしっかりと接種する医療機関で相談するようにしてください。
2025/08/30
COVID-19感染症がじわじわ増えています。 今のCOVID-19ウイルスの主流は「ニンバス」と呼ばれています。 感染力は強まっていますが、重症度には変わりがないようです。 症状では、とても強い咽頭痛が特徴といわれていますが、当院で診断のついた患者さんで、こどもたちの場合、のどの痛みを強く訴えない場合もしばしばあり、高熱になっていない場合もあります。 周囲に発熱者が増えているか、症状が普段の風邪よりしんどそうに見える、1週以内に人ごみのある所に行っていたか、といったことなどが診断のヒントになっているように感じています。 もちろん咽頭痛も重要なヒントですが、溶連菌感染症もしばしば見受けているので、のどの所見をしっかり見て、迅速検査を適切に実施することが大切です。 話題になっていない感染症も常に存在しているので、一つの感染症に決めつけないようにしたいです。
きになることは、何らかの感染症の流行の話題が出ると、体調不良の原因がすべてその感染症と考えてしまう方が多いことです。 さらに、その感染症でないことの証明を期待される場合が少なからずあることです。 医療機関によって、迅速検査や遺伝子検査を診療に利用していますが、たとえ感度の高い遺伝子検査であっても、陽性の場合はかなりの確率でその感染症と診断することができますが、陰性の場合にはその感染症に罹患していないと言い切ることに危険を伴います。 感染症においては、陰性証明は非常に困難です。 そして、再度になりますが、一つの感染症に決めつけないようにしたいです。
医療機関に受診したときには、しっかり症状経過を伝えて、しっかり診察を受けて、必要な場合に適切なタイミングで適切な検査をうけることが重要と考えています。 そして、その診察の結果をしっかりと聞くようにしましょう。 初回の診察では診断のつかないことのほうが多いくらいですので、体調が改善していないときには、再度受診して、症状経過を伝え、再診察をしっかり受けることも大切です。
2025/07/20
インフルエンザB型の流行がようやく落ち着いたと思っていたのですが、一部地域ではインフルエンザA型がクラス内流行しているという情報がありました。
コロナウイルス(COVID-19)も少し増える様子があり、気になります。 コロナウイルスはもともと4種類が風邪ウイルスとして知られていて、風邪の15%の原因となっていたというデータもあります。 さらに、日本では大流行しなかったのでSARSとMERSという重症呼吸器感染症を忘れがちになりますが、両者ともコロナウイルスの仲間でした。 COVID-19は重病化しやすく、隔離の必要な感染症でしたが、今では重病化することが少なくなり、通常の風邪と同じように扱われています。 しかし、体調不良が長く残ることもあり、注意すべき感染症です。
距離をとることやマスク常用するといった感染対策が取られなくなったことも一因といわれていますが、最近まで鳴りを潜めていたCOVID-19以外の感染症が表面に出始めています。
中でも、嘔吐を伴う風邪が目立ちます。 胃腸風邪だけでなく咳のひどくなる風邪や発熱と頭痛に伴う嘔吐もあります。 嘔吐の症状を安易に胃腸風邪と決めつけないことも大切です。
ヘルパンギーナやプール熱といった夏風邪、咽頭痛の目立つ風邪なども見られます。
体調不良の始まりは、熱中症と風邪の初期で、区別のつきにくいこともあります。いずれもまず、水分補給が大切になります。 日常的には睡眠をとること、朝食をしっかりとること、偏食しないこと、適切な休養をとることなども大切です。 夏日、猛暑日の続く間は特に、体力と免疫力の維持ができるように日々を過ごしたいです。
2025/06/18
5月終わりから6月初めにかけて、一部の小学校で学級閉鎖があり、インフルエンザB型の検出される児童が複数ありました。その後つづけて別の学年・クラスにも広がりました。 5月にインフルエンザが学級閉鎖をするレベルで流行したのは2009年の新型インフルエンザの流行した時以来だったように記憶しています。 ようや流行が静まったかと思っていたら、今週になって別の学年のクラスでまた発症者が出ています。 このまま夏にもインフルエンザの発症が続く可能性もあり、警戒を続ける必要があります。
伝染性紅斑(リンゴ病)、溶連菌感染症、ウイルス性胃腸炎も、クラス単位での流行があるように見えます。 また、咳の長引く風邪も相変わらず見受けます。 高熱を数日ともなっている場合はマイコプラズマ感染症が、発熱が目立たなくても咳が長引く場合には百日咳のことが多いように感じています。 家族内感染していることや、肺炎に至っていて病院での治療が必要になることもあります。
マスク着用や睡眠を十分にとることや朝食をしっかり食べることなど、日常の対策を、新型コロナ流行期と同じように続けることが感染予防に役立つと考えられています。
はやくも猛暑日(35度以上の気温)になっています。最近、「梅雨型熱中症」という言葉を見聞きします。 まだ身体が高い気温に慣れていないうえに、梅雨の湿度の高さのために発汗がうまくいかず、熱が体にこもってしまうことが誘因と考えられています。 じわじわと症状が進行するために気づくのが遅れてしまい、気づいたときには症状が重くなっていることが問題になっています。 のどが渇いていなくても、30分から1時間おきには水分補給することが大切です。 また、夜の睡眠の前には、コップ一杯の水分補給しておくことも必要といわれています。 もちろん、室温が25度から28度で、湿度が50~60%に維持しながら過ごすことも大切です。
2025/05/07
全体としての流行ではありませんが、最近になってもインフルエンザの報告があります。B型の発症が年齢を問わずにあり、クラス内流行も見受けます。
百日咳は全国的流行が話題になっています。滋賀県では、全国流行がニュースになる前から、百日咳の患者数の増えているという情報が小児科医の間で共有されていました。
百日咳の発症初期には他の風邪との区別がつきにくいのが実際です。咳が長引いたときに、疑うことになります。 教科書的には、特徴的な連続するときの咳の出方や、その咳の合間の息を吸うときの音が記載されていますが、典型的な症状のでない症例が増えているため、ひょっとして?、と疑うことが大切です。
百日咳と診断をしたときには保健所に全例を報告する必要があり、原則としてしっかりとした検査をして診断をつける必要があります。 インフルエンザや溶連菌の検査と同じような迅速検査キットもあり有効ですが、感度がやや低いため、遺伝子検査をするほうが理想的です。ただ、自院で遺伝子検査を実施できる診療所は少ないので、たいがいは検査会社に検体を提出しますが、結果の出るのに数日かかります。 百日咳に有効な抗菌薬で治療するのですが、検査結果を待ってからの処方では遅くなることがあるので、検査の提出と同時に抗菌薬の処方を開始することもあります。 ただ、抗菌薬の適正使用の面からは、むやみに抗菌薬の処方をすることは勧められません。 抗菌薬の処方をするときにはできるだけしっかりと理由を説明するようにしています。
2025/04/05
インフルエンザの大流行はおさまり、検査をすることもかなり少なくなりましたが、週に1,2人は陽性を見かけます。 かわって、溶連菌感染症が増えてきた印象があります。
溶連菌感染症では、咽頭痛と発熱で始まることが多く、診察で咽喉の発赤が強く見えることがよくあります。 成人では咳症状のないことが特徴の一つになっていますが、幼児では咳と鼻水を伴うこともあります。 体感や四肢に、細かい発赤疹が広がることもあります。 ここのところ、咽頭発赤があまり強くなく、この細かい赤い点々状の皮疹がでてきたことで溶連菌感染とわかることがしばしばあります。 確認のためには、のどを綿棒でこすって、迅速検査をすることがあります。 溶連菌感染症と診断したときには、抗生物質で治療することが一般的です。 頻度が高いわけではありませんが、リウマチ熱という熱や関節痛の続く状態や、腎臓の病気を発症することがあるので、処方されたとおりに、しっかり内服することが大切です。 腎臓の病気は、発症後の1~3週後に気づかれることが多いです。 尿の色が黄色以外の緑っぽいときや赤いとき、顔がはれぼったく見える時などには、必ず受診するようにしてください。
2025/02/03
2025年2月3日は立春で、ロウバイの黄色い花が開き、甘い優しい香りが漂い始めていますが、まだまだ寒い日が続いています。
昨年末に急速に広がったインフルエンザA型の流行は峠を越したように見えますが、型違いのA型やB型が広がることもあるので、風邪対策はしっかり続けたいところです。
最近は、のどの痛みで始まる風邪が多く、インフルエンザ、コロナ、アデノ、溶連菌など、初期には区別のつきにくいことも多いです。
いずれの感染症であっても、こじらすと肺炎などの重い状態に至ることがあり、インフルエンザやコロナと診断がつかないときにも、慎重に経過を見るようにしたいと思っています。
2024/10/30
きんもくせいの香が街に漂っています。 あたりを見回してみると、濃緑の葉の間にオレンジ色の小さな花の塊をたくさんつけた木を見つけることができるかもしれません。 でも、今年の秋は何か変です。 夏の今までにないような暑さを残した日々が最近まで続いていました。 夏の猛暑のせいでコオロギがうまく育つことができなかったのでしょうか、コオロギの鳴き声があまり広がらなかったように思います。
感染症の流行も変でした。 夏の初めから手足口病の大流行が続き、最近でもまだ地域的な流行を見受けます。 しかも、繰り返し発症していることも稀ではありません。 このシーズンだけで3,4回の症状を生じた例もあります。 原因ウイルスが数種類同時に流行したことによると考えられます。 知識的にはありうることと理解できるのですが、実際にここまで広がったり、繰り返したりすることの経験はなかったように思います。 幸いなことは、髄膜炎や脳炎の合併症を発症した例はまれだったことでした。 合併症が生じなくても、ひどい口内炎で経口摂取ができなくなり、入院になった子どもたちが少なからずあったようです。
インフルエンザワクチンのシーズンになりました。 今年のトピックスは、点鼻のインフルエンザワクチンが登場したことです。 海外ではすでに利用されていて、日本国内では個人輸入して自己責任で接種されている診療所がありました。 今年からは国内で認可されたワクチンが使われています。 点鼻ワクチンは‘生ワクチン’です。 病原性を弱めた生きたウイルスを利用しています。 両側の鼻腔内に0.1mlずつ吹き付けて、1回で終了です。 はじめは警戒していた子どもたちも、接種後はにこにこして帰っていきます。 2歳から18歳までの年齢の方だけが対象なことと、高額なことが残念な点です。 ただ、今年が初年度で生産量が少なかったため、すでに点鼻ワクチンは入手できなくなりました。
従来通りの皮下接種ワクチンは予約受付中です。 接種を考えられている場合は、どうぞご相談ください。
2024/8/25
8月22日の二十四節気の処暑が過ぎ、暦の上では暑さも峠を越えることになっていますが、依然として熱中症警戒情報に気をつけねばならない日が続いています。 また、台風シーズンに入っていたり、急な雷や雨に遭遇することも多く、天気の変化を教えてくれるネット情報をありがたく感じます。 自然が相手なのでなかなか予報通りにはならないし、予報自体がころころと変わることには悩ましいのですが。
手足口病が相変わらず流行しています。まず熱が出て、1,2日のうちに口内炎や四肢の皮疹が出てくることが多いのですが、人により症状の出方は様々です。 家族でも症状の出方が違ったり、繰り返し発症したり、皮疹の大きさや分布も様々で、これまでにないほど多彩です。 免疫を獲得しにくいという情報もありますが、手足口病の原因となるウイルスタイプが10種類以上もあり、複数回罹患することは不思議ではありません。 消化管でウイルスが活動するので、便から2,3週にわたって、ウイルスが検出されることがあります。 本人の症状が落ち着いた後も、感染力は残していますので、清潔が大事になります。
今シーズンの手足口病を見ていると、強い咳症状を伴っている場合が多いように感じます。 ネット情報では発熱は1/3くらいの頻度で、38.0程度までが多いと書かれていることが多いですが、それよりも発熱の頻度は高く、熱も39.0度を超えていることもしばしばです。 口内炎による痛みで経口摂取が難しくなると、決して軽い風邪とは言えないことも多く、しっかり症状経過を看ていくことが大切です。 特効薬がなく症状に合わせた対応しかできないため、軽症の場合は自宅での経過観察だけでも良いのですが、気になる様子が出た時(何か変と感じた時)にはかかりつけに受診するようにしましょう。
2024/7/16
手足口病の流行が続いています。 人により、熱の出方、皮疹の出方、口内炎の出方がいろいろで、数種類のウイルスタイプタイプが同時流行しているように見えます。2種類のウイルスタイプが同時流行しているという報道もありましたが、3種類以上の様々な症状があるように感じています。兄弟姉妹でも症状が異なっていたり(口内炎や皮疹の広がりが様々)、1か月の間に2回目の手足口病と診断せざるを得ないときがあります。 口蓋垂付近の口内炎だけで皮疹のない場合は、ヘルパンギーナと診断されることもあります。
手足口病はウイルス性の感染症で決まった治療薬がない(インフルエンザに対するタミフルなどの抗インフルエンザ薬のような治療薬がない)ので、症状に合わせた対応だけになります。 実際的には、発熱や咽喉の痛みで食べられない飲めない状態になるため、水分補給や飲み込みやすい食べ物を少しずつでも摂取することで、身体が弱るのを防ぐことが最も大切です。
まれにではありますが、髄膜炎や脳炎といった入院や緊急を要する合併症を起こすことがあるので、表情をよく見るようにしてください。
咳が頻繁に出て長引く風邪があります。小学高学年や中学生では例年より多くの百日咳を見かけています。百日咳の場合には症状の出ている期間を短くしたり、感染力を早く低下させる目的で、抗菌薬が必要になります。診断のためには鼻咽頭のぬぐい液(インフルエンザの迅速検査と同じような綿棒を使った鼻腔のぬぐい液)から遺伝子増幅法を利用した検査を行うこともありますので、ご協力ください。
2024/6/19
劇症型溶連菌感染症が話題になっています。
一般的な咽頭の溶連菌感染症は、幼児期や学童期によくみられる感染症です。その菌の性質からいくつかの種類に分類されますが、小児科で主に問題になるのはA群β溶血性連鎖球菌(GAS)です。 咽頭痛、発熱、発疹などの症状があります。 今でも抗菌薬で治療するのが標準的です。 多くの場合は治療により数日以内に元気になります。
一方、劇症型溶連菌感染症は筋肉に強い炎症を起こしたり、菌血症を起こしたりして、急激に悪化し、時に生命にも影響します。 30歳以上に多く、皮膚の傷から溶連菌が感染したときに発症しやすいのではないかといわれていますが、まだ感染経路や病態に不明なことがあります。(小児には少ないのですが、10歳未満での発症例も報告されています。)
以前は、咽頭の溶連菌感染症の場合には、溶連菌感染症を強く疑わせる咽頭発赤や発疹の出ている例が多かったのですが、最近は、症状は典型的ではないが、検査(迅速検査)をするとGASの反応が強く出る例をしばしば見るようになりました。 臨床診断が難しくなってきているので、溶連菌感染症を疑った時には迅速検査や培養検査を受けるように勧めています。
2024/6/12
昼間の日差しがすっかり強くなりました。夏日が続くことも予想されます。 一部の学校やこども園・保育園・幼稚園では、本格的な暑さの来る前のこの時期に運動会が実施されています。 新学期や新しい環境になってまだ慣れていないから、という意見もありましたが、イベントごとがクラスみんなの仲間意識をはぐくむきっかけになるともいえます。 この時期の運動会が熱中症対策にだけでなく、コミュニケーション対策にも役立つとよいなと思います。
ここ数週間は、手足口病をとてもよく見かけます。 ウイルス性の感染症ですが、原因になるウイルスは10種類以上も知られています。 その年の流行のウイルスによって、熱や口内炎や皮膚症状の出方が様々です。 以前は発赤の中に米粒のような白っぽい水泡が手首や足首より先端側にできて、膝や肘やでん部にもできることがあるというのがほとんどだったのですが、最近では腕や脚全体や口周りにブツブツが広がり、時には体幹にも広がっている例が増えています。 今から10年位前にブツブツのひどい例が出始めたときには、ヘルペスやトビヒなどかと思えることがありました。(今でも、ヘルペスやトビヒの混在には気を付けないといけないと思いながら診察しています。)
手足口病には特別な治療法がないので、経過を見ながらの対症療法になります。 熱が下がり、食事を普通に食べられるようになったら、登園や登校はできます。 しかし、原因になるウイルスは2,3週間は便から排出されるともいわれています。 他人に感染を広げないようになったから登園・登校してよいのではなく、本人が元気になったので、また2,3週も欠席を続けることが現実的ではないので、出席できると知っていてほしいです。(ヘルパンギーナも同様です。)
感染拡大は容易には防げないですが、その集団で流行中のウイルスに対する免疫を持つ人がふえたら、だんだんに収束していくことが期待されます。
手足口病は自然に改善に向かう感染症ではありますが、口内炎の痛みで水分が食事がうまく取れないと脱水症や低血糖症をおこしてしまうこともあります。 まれですが髄膜炎や脳炎を起こすことも知られています。 いつもと違う表情やぐったりした様子には注意してください。 未経験のウイルスの場合には成人でも感染してしまうのでお気を付けください。
2024/5/7
5月5日が暦の上では立夏でした。 気温がぐんぐん上昇して、夕方からは少し肌寒さを感じることがあるものの、日中は半そで姿で十分になってきました。 まだ身体が気温の高さに慣れていないため(暑熱順化ができていないため)、油断していると熱中症になりやすいのもこの季節です。 水筒などを携帯して、水分補給をこまめにして、まだ大丈夫と思わずに、早めの休憩をとるようにしましょう。 日焼け対策も忘れないようにしてください。
4月から新しいワクチンが登場しています。 4混ワクチン(DPT+iPV、ジフテリア/百日咳/破傷風/不活化ポリオ)にヒブワクチン(Hib、インフルエンザ菌B型)が加わった、5混ワクチン(DPT+iPV+Hib)です。 これまでの4混と同じ接種方法(生後2か月から開始)になります。 注射するワクチンが1本減ることになり、少し痛みの回数を軽減できます。 残念ながら、すでに「4混ワクチン+Hibワクチン」での接種を始めている場合には、原則として5混への変更はできません。
また、肺炎球菌ワクチンが‘プレベナー13’から‘バクニュバンス’に変更になりました。 これまで13種類の肺炎球菌に対応したワクチンから15種類に対応するワクチンに変わりました。 肺炎球菌ワクチンはこれまでから、接種後に熱が出やすかったり、接種部位が腫れやすい傾向がありましたが、その頻度は今のところ、これまでと異なる様子はありません。 今年の8月ころから、20種類の肺炎球菌に対するワクチンが登場予定ですが、これを定期接種として利用できるかの行政からの通知がまだありません。
任意接種のワクチンに関しては、今年度の10月から、インフルエンザワクチンの点鼻生ワクチンが登場します。 2歳から18歳まで(19歳未満)が対象で、過去にインフルエンザワクチンの接種をしたことがある場合には、注射ではなく点鼻で、1回接種で完了します。 価格的にはこれまでの2回接種分の費用が必要そうです。 まだ添付文書が公開されていないため、詳細は分かりませんが、喘息症状の既往があったり、鼻水の多い状態などでは使用できないこともあります。 海外ではすでに数年前から使用されています。(アメリカでは49歳までが対象ですが日本では18歳までです。) 関心のある場合には、どうぞご質問ください。 現在わかっている範囲でお答えします。 (点鼻のため注射の痛みはありませんが、13歳以上の方には費用負担が増えることになりそうです。)