白波瀬小児科

草津市野村の小児科 白波瀬小児科

〒525-0027 滋賀県草津市野村8丁目9-37
TEL 077-561-0880

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診察室便り

2023/10/28
 今年は夏の間にも、新型コロナウイルスの流行と同時に、インフルエンザを発症するひとも途切れませんでした。 9月の後半からは、インフルエンザが新型コロナウイルスの発症数を上回るようになっています。 当院でも、インフルエンザは毎日数名、新型コロナは週に1,2名の発症が確認されています。
 感染症については、定点(滋賀県が定めた医療機関)で患者を診断したときに週単位でその患者数を保健所に届けることで、流行状況が把握される仕組みになっています。 10月26日発行の報告では、滋賀県で、インフルエンザは週に 8.78人/定点医療機関あたり となっています。
ここのところ、学校やこども園などでの学級閉鎖の情報が増えていることからも、発熱している子どもたちの増えていることを実感されているのではないでしょうか。
 最近は、クラスの欠席者が増えても、「発熱者が増えた」という連絡だけで、具体的な原因が知らされないこともあるようです。 何が流行しているかがわかると、医療機関サイドにはありがたいのですが、残念なことです。 ただ、来院した子どもたちに尋ねると、「○○で休んでる。」と知っていることもしばしばなので、子どもたち情報がとても参考になることもあります。
 インフルエンザ以外では、溶連菌、アデノウィルスをよく見かけます。 喘鳴を伴う気管支炎の原因になるウイルス(RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス)もときどきみつかります。 
 新型コロナウイルスの対策や対応がゆるやかになったことで、日常生活は送りやすくなりましたが、どの風邪であっても、肺炎や重症の合併症につながることがあります。 コロナ対策というより、風邪対策として、食事、睡眠、うがい、手洗い、マスク着用などの気配りを続けてほしいです。 何らかの不調を感じた時にはまず休養をとり、症状経過の思わしくないときには、医療機関への受診も考えてください。


2023/7/2
 昼の時間が最も長くなる夏至は6月21日で、すでに昼の時間は短くなり始めていますが、暑さのピークは7月後半からになります。
 今日は梅雨の中休みの晴天でした。 日中の日差しは強くて、とても暑い一日となりました。 水分を十分に準備して行動されていたでしょうか。 
 梅雨時期は熱中症にとてもなりやすい時期です。 日差しに注意して、水分も十分にあったとしても、私たちの身体が暑さに慣れていないと、熱中症の危険が高まります。 急に気温の高くなった時や湿度の高いときには、戸外での活動時間をいつもより短くするなど、無理をせず、まずすこしずつ、暑さに慣れるようにしましょう。
 外出を控えたら安全、というわけでもありません。 家の中での熱中症も数多く報告されています。 適宜に冷房を用いましょう。 夜の寝ている間の熱中症にも注意が必要です。 特に高齢者の夜間の熱中症がしばしば問題になっています。 節電も大切ですが、熱中症対策としてのエアコンなどの利用をためらわないようにしてください。



2023/4/9
 ヒトパピロマウイルスワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の接種が小学6年生から高校1年生の女子を対象に、再び積極的に接種勧奨されています。
 これまでは2価ワクチン(サーバリックス)と4価ワクチン(ガーダシル)が採用されていました。
この4月からは、9価ワクチン(シルガード9)が新しく定期接種に加わりました。シルガード9は、これまでは任意接種として自費での接種が希望者に接種されていましたが、4月からは公費での接種になりました。 
 ヒトパピロマウイルスワクチンは接種後の有害事象の問題で接種勧奨されていなかったため、接種機会を逃された対象者には、あと2年間程度、公費接種のできる期間が延長されています。 高校2年生以上の女子で今からでも接種を希望される場合は、公費接種の期間延長の対象になっているか、かかりつけに問い合わせてみてください。。
 ワクチンの2価、4価、9価、というのは、ワクチンが対象としているウイルスの種類の数です。有効性、有効な期間、安全性などはいずれも厚労省の基準は満たしているものの、それぞれに特徴があります。接種方法や有害事象なども含めて、納得してから選択しましょう。
 

2023/4/5
 桜の花のピークが過ぎ、葉桜に移りつつあります。入学式に桜が満開というのも今は昔。ソメイヨシノの開花時期が昔より早まってしまっています。
 インフルエンザの流行のピークも過ぎたようです。新型コロナウイルスの流行が落ち着いていることも合わさって、さらにマスク着用の推奨される場所も限られてきて、春の陽気とともに気分も緩んできています。
 ただ、実際の新型コロナウイルス感染症の発生報告数は下げ止まりで、地域によっては増えている場所もあります。 今のところはまだ、新型コロナウイルス感染症と判明した時には自宅療養が必要です。 体調の変化を感じた時には、まず休養を取るようにしてください。 家庭内でも同居者との距離を取るようにしておいたほうが安全です。 
 今に限ったことではありませんが、流行中の病気に対しては敏感になるものの、それ以外のことには気が回らなくなっていることをしばしば見受けます。 体調の変化を感じた時には、その原因にかかわらず、まず休養をするようにしていただきたいです。

 今年は、花粉の量が多いこともあって、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の症状を訴えている方が多く見受けられます。 風邪の症状と花粉症の症状には区別がつきにくいこともあります。 睡眠や普段の生活に不都合を感じた時には、受診を考えてみてください。 十分な睡眠や食事をとることは、免疫力を維持するのに役立ちます。

 最近、外来診療で気になるのは、RSウイルス感染症が少なくないことです。 午後からの熱の上昇が何日も繰り返され、昼夜ともに咳のひどい場合があります。 喘息に似た症状が出ているときはさらに疑われます。 RSウイルス以外にも同じような症状を呈するウイルスがありますが、いずれのウイルスでも対症療法が基本で同様の治療が行われます。 呼吸の苦しくなることや中耳炎を合併することもあるので、しっかり様子を見る必要があります。 RSウイルスにおいても季節性がなくなってきているようです。

2023/2/12
 最近受診される方の主訴(受診することになった理由)としては、発熱、嘔吐、腹痛が多くなっています。 発熱が主訴の子どものときには、周囲にインフルエンザの発症者が確認されている場合が増えていますが、コロナ感染症の発症者の情報や、発熱者との接触者のない場合などもいろいろあります。 このため、診察時にはインフルエンザとコロナウイルスの両方を検査することがしばしばです。 結果は、インフルエンザの検出される割合が増えていますが、コロナウイルスの検出される場合もほぼ毎日あります。 当院での、インフルエンザとコロナウイルスの同時検出例はありませんが、知り合いの診療所からは同時検出例があったという情報を受けています。
 嘔吐や腹痛が主訴のときには、ウイルス性の感染性胃腸炎の場合が多いのですが、インフルエンザやコロナウイルスの発症当初に嘔吐や腹痛を訴える場合もしばしばあり、胃腸風邪と決めてしまわないほうが良いこともあります。

 ここ1週の間に、溶連菌感染症が複数例ありました。 発熱を即インフルエンザとは決めつけず、いろいろの可能性を考えておく必要があります。 実際、発熱の原因となるウイルスや細菌はたくさんあり、検査で確認できるのは、ごくごく一部にしかすぎません。 
 原因にかかわらず、体調がいつもと違うときには、まず休養を取るようにしましょう。 そして、病院や診療所に受診したときには、検査が必要かどうか、いつどのような状態のときに検査を受けるべきか、症状観察や治療のしかたなど、医師とよく相談しましょう。 


2022/11/23
 発熱の子ども、咳のひどくなる子どもたちが目立ってきている印象があります。
 コロナウイルス感染症が再び拡大中のため、診療の難しい場面がしばしばです。 コロナウイルス流行の第7波の間にコロナウイルスにかかってしまっていた場合、免疫が残っているので安心、と思っている人に出会うことがあります。 しかし、免疫獲得が不十分であったり、オミクロン株の新しい系統のウイルスが増えつつあったりするため、再度コロナウイルにかかってしまうこともあります。 かからないという思い込みはせず、いろいろな可能性を考えて対処することが大切です。
 さらに、この冬にはインフルエンザの同時流行が心配されています。今のところ、おおきな流行ではないものの、あちらこちらでインフルエンザが見つかり始めています。 
 最近のコロナウイルスの症状を見ると、症状だけでインフルエンザと区別することは困難です。抗原定性検査をタイミングよく実施することが、診断に有効な手段となります。 診察される先生とよく相談をしましょう。

 コロナウイルス感染症を疑わせる症状が顕在していないときは、医療機関ではなく、薬局などから入手した検査キットで、自分で検査することになります。 陽性が出たときには、自分で患者登録をすることになりますが、対応方法がわからないときには、その後の症状の出たときのことも含めて、かかりつけ医にたずねてください。 患者登録ができておれば、支援センターと、症状悪化時の受診先を相談することができます。

 検査キットについては、コロナウイルスとインフルエンザウイルスの両方をチェックできるものも薬局などで入手できることになりそうです。 自己検査をしたときに心配されているのは、陽性の出たときよりも、陰性の結果のときです。 検査のタイミングや手技によっては、結果がうまく得られないこともあるので、体調の気になるときには、陰性であっても、まずしっかりと休養し、症状経過によっては医療機関で受診するようにしましょう。
 

2022/10/12
 今年度から、ヒトパピロマウイルスワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の接種勧奨が再開されています。 副反応問題での接種控えにより接種機会を逃した年齢の対象者にも、3年間限定ですが、「キャッチアップ接種」として、無料で接種ができるようになっています。 接種控えされていた方で、今からでも接種をしたいと希望される場合は、キャッチアップ接種の対象に入るかどうかを、かりつけ医療機関や接種実施医療機関で確認してみましょう。 
 定期接種としてのヒトパピロマウイルスワクチンは、小学6年から高校1年までが対象になります。 3回の接種が必要で、一般的な接種間隔の場合、3回目は1回目の接種の6か月後になります。 
 現在、 定期接種としては2種類のワクチン(サーバリックス、ガーダシル)が採用されています。 来年度中には新しいワクチン(シルガード)が採用される予定といわれています。 すでに採用されている国もあり、データからは、ワクチン効果が高まることが期待されます。 今も自費でならこの新しいワクチンを接種することもできますが、かなり高価になります(3回で9万円前後)。 定期接種として接種できるようになれば無料で受けることができます。 今から1回目の接種を受けることを予定されている方の場合、 年齢的に余裕のある場合には、 来年まで接種を待つことも選択肢になります。 かかりつけ医療機関での相談を考えてみましょう。

 コロナウイルス感染症の第7波はようやく峠を越え、いろいろな制限の緩和がされ始めました。マスク着用する場面も限定されつつあります。 もちろん、 快適さはマスクなしですが、 不安を感じるときには、 積極的にマスクを利用してもよいと考えます。 新型コロナウイルスの出現以前でも、 インフルエンザの流行シーズンや何らかの風邪が流行した時には、 マスクを利用してきました。 自分が健康であっても、 自分の不安度に応じての利用を続けましょう。
 もちろん、自分の体調が悪い時には、 周囲の人への感染機会を減らすためにも、 積極的にマスク着用を心がけていただけたらと思います。


2022/9/4
 診療所では現在は、明らかな症状(発熱、咳、倦怠感、咽頭痛、頭痛、腹痛など)がでていて、問診と身体診察をしたうえで、新型コロナウイルス感染症が疑われる場合に、抗原定性検査を行っています(濃厚接触者であっても、症状のない場合には、検査は控えています)。 PCR検査は抗原定性検査では判定が困難な場合にのみ実施しています。 濃厚接触者の場合、検査なしでの「みなし陽性」と診断されることもありますが、当院では必ず検査をしたうえでの診断をするようにしています。
 ここ1週は、検査を実施した時の陽性率が下がってきました。 検査実施数自体はあまり減っていないので、別の原因での発熱が増えてきているとも考えられます。 また、こども園や小学校での学級閉鎖の実施が増えているように聞きます。 学級閉鎖の詳しい理由については明かされないことも多く、確かなことはわかりませんが、発熱がクラス単位で広がる傾向にあることは予測されます。 夏風邪と診断される園児が増えている情報もあります。
 新学期が始まったところなどで、感染症の動向を注視しているところです。
 油断も、過剰な心配も、心や体のストレスになります。 感染対策は続けながら、ストレスをためないような日常活動をこころがけたいです。

2022/8/17
 ここ数日の滋賀県の新型コロナウイルス陽性者の発表数は前週の同じ曜日より減る傾向に見えていますが、お盆休みを挟んでいるので、峠を越えたと判断するにはまだ早いかもしれません。 引き続き、感染対策の心構えを忘れないようにお願いします。

 最近の、こどものコロナウイルス感染の症状としては、けいれんを伴うことがあるという報告がありました。 発熱時におこるけいれんとしては、熱性けいれんが知られていますが、6歳前後までのことが一般的です。 しかし、それ以上の年齢のこどもにも、けいれんがみられるようです。 また、咳や呼吸の苦しくなることが知られていますが、腹痛や嘔吐の症状から始まる場合もしばしば見受けます。
 一方、一時的な微熱やのどの痛みですぐに回復したために医療機関での検査対象にはならずに判断の難しい場合があります。さらに、症状が全くないけれど、帰省や旅行前に受けた検査センターでの検査や自宅での抗原検査などで陽性がでたとして相談を受けることもあります。 対応に困った場合には、かかりつけの先生にも相談してみましょう。 
 ただ、検査センターでのPCR検査で陽性が出たとして相談に来られた方で、当院でPCR検査を再提出したところ、ウイルスが検出されなかった例もありました。
 今のコロナウイルス感染症の症状はさまざまで個人差も大きく、検査のタイミングや、どの検査を実施するべきかも難しく、特に検査でウイルスが確認されなかった時には、どのように判断するべきか、非常に難しいと感じています。

 7月から、熱が5日以上長引き、咳もひどくなる症状もよく見られます。 ぜーぜーした呼吸があると、喘息性気管支炎や細気管支炎と診断されることもあります。 RSウイルスやヒトメタニューモウイルスが原因のことが多いですが、それ以外のウイルスでも同じ症状が現れます。 また、RSウイルスやヒトメタニューモウイルスの検査には、保険診療の場合には年齢制限があるので、症状からの診断になることもあります。 治療法は、対症療法が中心ですので、原因ウイルスがいずれであっても、基本的には同じような対応になるので、必ずしもウイルスの特定が必要なわけではありません。 ただ、長引くときには肺炎の注意が必要であったり、低年齢では呼吸症状がとても悪くなる時があるので、注意が必要です。 熱の出はじめのころには、コロナウイルスとの鑑別も必要になるかもしれません。

 保育園やこども園では、手足口病やヘルパンギーナが流行っている場合もあります。こどもが、口の中を痛がったり、よだれが増えたときには、口内炎や手足の発疹が出ていないかもチェックしてみましょう。


2022/7/8
 新型コロナウイルス感染症の発症者数が増加に転じています。 発熱で来院された場合、経過をよく聞いてから、必要と判断した場合には、主に新型コロナウイルスの抗原定性検査(いわゆる迅速検査、また簡易検査と呼ばれることもあります)を実施していますが、確かに、ウイルスの検出される率が高まっています。 

 「コロナウイルスのPCR検査をしてほしい。」と言って来院されることがありますが、現在、当院では症状のない方の検査は原則実施していません。 また、PCR検査は、当院では検査会社に提出することになるため、その結果が翌日ないし2日後になってしまいます。 抗原定性検査は精度ではPCR検査より少し劣りますが、15分程度で結果が得られ、その精度も以前より良くなっており、実戦的です。 (多くの病院や一部の診療所では、院内でPCR検査ができたり、それと同等の検査機器を備えて、数時間で結果の得られるところもあります。)

 抗原定性検査でウイルスが検出された場合は、他人に感染する程度にウイルスが活動している状態と判断しています。 ウイルスの反応が出なかった場合は、感染していない場合と、まだウイルス量が少なくて反応しない場合があるので、感染していないと判断することはできません。 理解しにくいかもしれませんが、検査で陽性(反応あり)の場合は感染していると判定できますが、陰性(反応なし)の場合は判定できない(感染していないとは言えない)ということになります。

 実際、新型コロナウイルス発症者の濃厚接触者で、咽頭痛と微熱(37度後半)があるとして来院されて、PCR検査を実施しても陰性だったのに、その2日後に38度台になって再来されたときには抗原定性検査で感染が確認できた場合もあります。 PCR検査であっても、感染していないという確実な判定は困難と考えておくほうがよい思います。 (しばしば「PCR検査で陰性証明」といわれていますが、個人的には疑問を持っています。)
 
 また、家族に発熱者が出た場合、「発熱者にPCR検査をして陰性を確認しないと会社に行けない。」と話される場合があります。 PCR検査であっても感染していないことの証明は不確実であること、 検査結果がすぐに得られないこと、 その発熱者がたとえPCR検査でウイルスの検出がなかったとしても通勤する本人の陰性証明には全くならないこと、 などの理由から、 不用意にPCR検査を実施しても役に立ちません。 それぞれの体調を見極めることが大切です。 さらに、無症状の感染者もいることまで考えると、検査をどう利用するのがよいか、とても悩ましいです。 なにより、体調変化を感じたらまず休養を取ることが大切です。 そして、病院や診療所を受診した時には、症状経過や周囲の状況ををしっかり聞き取ってもらい、検査のするタイミングを相談し、抗原定性検査とPCR検査をうまく使い分けてもらいましょう。


2022/5/25
 新型コロナウイルスワクチンについては、当院では、5歳から11歳の対象者だけについて接種の受付をしています。(接種間違いが起こらないようにするため、12歳以上の接種については実施していません。) ワクチンへの不安を持たれている方は多いと思いますが、その効果と副作用などについて、相談し、納得されてから接種されることを勧めています。 また、ワクチン接種のできる日が限られているため、接種可能日を確認してから予定を組まれることをお願いしています。
 滋賀県では、新型コロナウイルス感染症の発症者数が横ばいになっている印象があります。 現在の流行株の症状が比較的穏やかなこと、発症した時の対応法が以前よりよくわかってきたこと、社会的にも感染予防対策が緩和されてきたこと、などから、少し慣れてきた、少し対策につかれてきた、あるいは対策に飽きてきた、といった気配を感じる時があります。適切なマスクの着用、人と接するときのマナー、手洗い、うがい、睡眠と朝食をしっかりとる、など、基本の対策は忘れないようにと願っています。


 今年(2022年)4月から、ヒトパピロマウイルスワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の積極的勧奨が再開されました。 小学6年生から高校1年生が接種対象となります。 3回の接種が必要で、接種の完了には6か月程度かかります。中学生の間に接種を開始することが勧めらえれます。 遅くとも高校1年になったら開始すると、公費での接種を完了することができます。 
 子宮頸がんで亡くなられる方は、年間2800人程度というデータがあります。 ワクチン接種をしていると、6~7割の方に効果があるとされています。 接種後のつらい副作用についての報道などで、接種を躊躇されている方はまだ多いと思います。 統計上は因果関係が乏しいといわれていても不安が残るのも実際だと思います。 しかし、その効果についてもしっかりと知っていただけたらと思います。 悩まれているご家庭の方は、積極的にかかりつけ医と相談されたらいかがでしょうか。 当院にも、最近は問い合わせが増えてきています。 接種される方も増えてきました。 定期接種として用いることのできるワクチンが2種類あること、定期接種としては採用されていないので自費にはなりますが、新しく認可されたワクチンのあることなども、聞いておかれるとよいと思います。 もちろん、効果と副作用についても相談しておきましょう。 
 また、積極的勧奨がなされていなかった期間に、ヒトパピロマウイルスワクチンの定期接種としての対象年齢から外れてしまった方には3年間に限って、接種対象期間の延長がされます。 接種対象期間を過ぎてから自費で接種された方については、費用が補填される場合もあります。 期間延長や補填の対象になるかどうかなども、相談されるとよいでしょう。


2022/3/16
 5歳から11歳の幼児・学童への新型コロナウイルスワクチン接種が始まります。 草津市栗東市では集団接種を中心に、一部の診療所でも個別接種を実施します。 集団接種の予定や接種可能の診療所については草津市栗東市のホームページにも掲載されています。
 小児用のワクチンは、1バイアルで10人の接種が可能になります。 ワクチンの未使用での廃棄をできるだけ少なくするために、10人単位で予約を受け付けることになります。 診療所ごとに接種日や時間帯が限られることになります。 平日の午前中にしか時間帯を設定できないこともあるので、学校や幼稚園を休んだり、遅刻することになったりもしますが、診療所での個別接種を希望されるばあいは、ご理解をお願いいたします。
 当院では、これまでに当院でワクチン接種を受けた回数が少ない方については、午前中の接種でお願いすることになります。 ワクチン接種後の反応に関する日本での情報がまだ少ないので、少しでも安全に接種するためです。
 
 今のところ、ワクチンの副反応の種類については12歳以上と同じで、頻度的にはわずかに少ないようなデータが公表されています。 ワクチンの有効成分が12歳以上の3分の1のため、といった説明もされていますが、今後のデータの蓄積を待つ必要があります。
 現在の流行の主流となっているオミクロン株については、子どもでの症状は比較的軽く、多くの場合には通常の風邪と同じような経過で軽快しています。 このため、ワクチンの副反応のほうが気になると思います。 医師としての立場からは、個人の防衛とともに、地域での流行も考えるため、ワクチン接種を勧めます。(このためには、より有効でかつ安全性の高いワクチンの登場を願っています。) しかし、それぞれの家庭においては、子どもたちの個人防衛(個人免疫)を中心に考えてよいと思っています。 行政は接種を勧奨しますが、あくまでも任意接種であり、接種をするかどうかは各家庭の判断にゆだねられます。 ただ、高齢の方と同居していたり接する機会が多い場合、家庭に乳児や妊娠中の女性がいらっしゃる場合、新型コロナ感染症にかかると重症になりやすい状態にあるかたがいらっしゃる場合、などについては、その方々への感染確率を減らすためにもワクチン接種を考えてもよいのではと思っています。

 従来のワクチンも含めて、ワクチンに関しては様々な意見があり、賛否ともどもあります。 この不安な状況においては仕方のないところです。 せめて、お互いの意見を尊重し、お互いを認め合い、お互いにどちらかを強制したり非難をすることがないように、願っています。


2022/1/19
 新型コロナウイルスのオミクロン株が急速に流行拡大しています。 各地で新規患者数が過去最大を更新しています。 小学校や幼稚園・こども園・保育園でも、次々と感染者の報告があります。 保健所による状況や疫学の調査がおこなわれていますが、流行拡大に追いつけない状態になろうとしています。 
 オミクロン株の感染では以前より症状が軽いという情報があり、実際に重症者の割合は少なくて済んでいいますが、基礎疾患のある人や2歳未満では重症化する可能性があります。 内服薬も登場しましたが、18歳以上でかつ、重症化が予想される場合にしか用いることはできません。 まだすべての人に用いることはできないので、やはり感染しないように予防することが最も大切です。
  
 5歳から11歳の幼児・学童への新型コロナウイルスワクチンが3月から始まろうとしています。
本日、日本小児科医会と日本小児科学会からワクチンに関する提言が発表されました。 オミクロン株への発症予防の効果についてはまだ情報がそろっていないので、重症化予防のつもりで接種しましょう、個人の免疫をしっかり獲得しましょうという内容に聞き取れました。
 海外で実施された、この年齢への接種後の副作用データも話されていました。 心筋炎などの重い症状が出ることもあるが回復しており、全体としては、副作用の率は成人への接種後よりも低いようです。 ただ、現行の乳幼児の定期接種後よりは有害事象の出る率が高いので、ワクチンの効果をよく理解して接種しましょうとも、話されていました。


2021/12/12
 新型コロナウイルスのオミクロン株が登場しました。 情報がまだ不十分で、今後の状況をふくめた再検討の必要があるともいわれていますが、今のところ、感染力は強いが、重症度はデルタ株より低そうといわれています。
 感染力が強いということは、流行しだすとこれまでより感染者数が増えて大きな第6波になるかもしれません。
 新型コロナウイルス流行が終焉に向かうという楽観的な観測もありますが、冷静に現実を見ていくことが大切と思います。
 マスクの有効性についてはいろいろな意見があり、その統計的解析も困難ではあるものの、流行国との違いの一つとしてマスク着用の差は目に見えています。 今まで通りの感染予防対策として、マスク、手洗い、十分な睡眠、朝食、ストレスの軽減、人と接触するときのマナーなどに気配りしていきたいです。

 インフルエンザの流行も今のところ日本では目立ちません。 ワクチンの供給が遅く、接種をあきらめられた方もあるのではないかと思います。 昨シーズンと同様に流行期に入ることなく過ぎればよいのですが、例年なら流行のピークが1月から3月にあります。予想するよりも実際の変化を見まもり、感染予防対策を続けていきたいと考えます。

 おたふくかぜワクチンと日本脳炎ワクチンの供給が再開されはじめました。 まだ供給数は十分ではありませんが、どうぞご相談ください。

2021/11/10
 新型コロナウイルス(COVID-19)の流行が、予想以上におちついていて、日常生活に安心感が出始めていましす。 長らく帰省ができておらずさみしい思いをされていたり、大事な予定を延期されていた方々が、今の落ち着いた状態のうちにと、様々に活動を再開されていることと思います。 ただ、今週になってじわじわと、前週より感染者数の増え始めた地域が散見され始めました。 日本全体としての感染者数は減少しているようにも見えますが、第6波の兆しの可能性もあります。 COVID-19が消えたわけではありませんので、情報をよく見て、感染対策の気持ちを維持しながら、行動をしていただけたらと願っています。

 今シーズンのインフルエンザの流行についてもいろいろな予想があって、どの情報を信じてよいのか迷われていることと思います。 ワクチンの流通量が2,3割少なく、流通のスピードが遅いなどの情報も、不安を助長しているように感じています。 南半球の流行状況が北半球の流行の予想に役立つという意見があります。 今シーズン、オーストラリアでは大きな流行がなく、そのことは安心材料です。 一方、最近のアジア地域ではB型インフルエンザの流行している地域や、A型とB型の両方が流行し始めている地域のあることがすでに報告されています。 
 自然現象が過去のデータ通りに繰り返されるとは限らないので、インフルエンザに対しても、流行することを前提に、備えあれば憂いなし、としておくのが現実的かと考えています。

 睡眠と朝食をしっかりと取り、さらにストレスの発散を図って、感染症に対する免疫力をしっかり維持していけるようにしていただきたいと思います。
 
2021/10/3
 新型コロナウイルス(COVID-19)の流行による緊急事態宣言は取り下げられましたが、次の流行の波がやってくる可能性が残されています。 これまでのデータからは、ひとつの波が静まったように見えてから10日から20日程度で再び感染者数の増加が始まっています。 10月中旬には第6波の始まることも考えられます。 
 
 COVID-19のワクチン接種を済ませていても、感染してしまうことがあるのは、これまでの他のワクチンと同様です。 インフルエンザワクチンを思い浮かべたら、わかるのではないでしょうか。 COVID-19ワクチンはmRNAワクチンというこれまでになかったタイプのワクチンで、以前から研究をされていましたが、実際に用いられるのは今回が初めてになりました。 体に入って初めに起こる反応(体の中で抗原になる蛋白部分を作る)が新しいところですが、そのあとに続く、ウイルスに対する免疫ができるまでの反応はこれまでのワクチンと同じと考えてよいでしょう。 このため、ワクチン接種後の効果についてもこれまでのワクチンと同じように考えることができます。 したがって、残念ながら、100%の感染や発症の予防はできません。 しかし、個人としては発症や重症化を予防する可能性があり、集団としては感染の拡大を防ぐ可能性があります。  
 当院では、少数ではありますがCOVID-19ワクチンの個別接種を実施してきました。 少しでも、集団防衛(集団免疫)にも役立てたらと考えています。 

 COVID-19ワクチンの製品の都合上、ワクチンを無駄にしないためには数人単位でまとまって接種する必要があります。 このため接種日時を当院から指定させていただいていました。 一人用のワクチン製品ができ、アナフィラキシーショックなどの重大な副作用の極力少ないワクチンが登場すれば、希望される方に、できるだけ希望に沿った日時での個別の接種をできると、期待しているところです。
  ワクチン(COVID-19ワクチンに限らず)についての考えは人それぞれで、医師の中でもいろんな考えがあります。 当院では、個別接種にも参加しているように、基本的には接種を勧めています。 
 
 最も大切なことは、日常の感染症に対する意識と対策をもち続けることです。 
 自分や家族の体調がいつもと違うときには、積極的に休養が取れるような社会になってほしいです。 個人の生活と集団の生活の 両方が安全であってほしいと願っています



2021/9/1
 新型コロナウイルス感染症の第5波は今までで一番大きな波で、自宅療養や入院を自宅待機している感染者が増えています。 変異ウイルスのためにワクチンによる発症予防効果が低下したり、10歳以下の子供たちの感染しやすさが増しており、コロナウイルスの足音がすぐそこまで迫ってきています。
 
 こども園、保育園、学校などでの感染者があちこちであり、急な休園や休校で、慌てて対応を迫られる家庭も多くなっています。 こどもたちが濃厚接触者に相当するんじゃないか、濃厚接触者といわれなかったら感染の恐れはないのか、など、不安が多いことと思います。 さらに、いつもより体温が高かったり、咳が出ていたり、こどもたちに何らかのいつもと違うことがあると、不安はさらに大きくなることでしょう。 また、同居の方の働き先から、コロナウイルスにかかっていないことを確かめて来いといわれて困っておられる家庭も多いと思います。
 いま症状がなくても、なんらかの体調の変化が表れ始めていても、睡眠と栄養をしっかりとり、ストレスをためないようにし、感染対策をつづけ、体調がどう変わるか見守りましょう。 しっかり休養を取ることで2,3日以内で軽快したときには、いつもの風邪のことが多いです。

 症状がはっきりしないうちに検査を受けて陰性だったとしても、コロナウイルスに感染していない根拠にはなりません。 もちろん、なんらかの症状があるときに、検査で陰性だったとしても、コロナウイルス感染を否定できません。
 自分は感染しない、自分は感染していない、などと勝手には決めつけないようにしましょう。 いつもと違う体調があって心配なときや、経過が思わしくないときには、かかりつけ医にも相談することを考えてください。 どのような時には受診するべきか、どのような時には検査を受けるべきか、どのような時には救急受診するべきかなど、しっかりと尋ねておくことが大切と思います。


2021/7/22
 東京オリンピック2020が開幕しました。 賛否両論はあったものの、オリンピックに向けて研鑽・努力をされてきた選手の方々には、また、その活躍ぶりの観覧を楽しみにしていた方々にとっては、待ちに待った3週間となることでしょう。 無観客となったことは残念ですが、新型コロナウイルスの感染拡大や、変異型のコロナウイルスの急拡大をできるだけ小さくするためには必要な対策と思います。 気の緩んだ行動がすでに報道されていますが、参加者・関係者全体で、感染予防対策をしっかり守っていただけることを願っています。 後日、今回の大会についての検証と評価がなされると思います。

 コロナウイルスワクチン供給の不透明さから、ワクチン接種の実施スピードに影響は出ていますが、接種が着実に進んでいることも事実です。 ワクチンに関する有害事象の報道、ワクチンを輸入に頼っていること、変異ウイルスの登場などなどで、不安を感じながら接種を受けられる方、接種自体を受けない方もいらっしゃることでしょう。 有害事象のまったくないワクチンというのは不可能ですが、できるだけ多くの人が安心感をもって接種を受けることのできるワクチンの登場が待ち遠しいです。 治療薬の開発も期待されています。2種類の合成ウイルス抗体をもちいた注射薬が新たに認可されましたが、一般の外来で用いることのできる内服薬の開発が成功することを強く願っています。

 現状では、感染予防対策をとることが最も有効です。 ワクチン接種を済ませた方も感染予防対策を続ける必要があります。 ただ、厳しい対策をとりすぎて、気持ちがなえてくることもあります。 時には感染予防対策を意識しながらの、安全そうな場所への外出や気分転換も考えてください。 

 しばしば感じることですが、その時期に話題になっている感染症だけを心配される方があります。 人に感染症を起こす可能性のあるウイルスや細菌などはとてもたくさんあります。 一般の外来で原因を特定できるものはそのうちのごくごく一部です。 ワクチンで対応できるものはさらにその一部です。 常にいろいろな原因のあることをを忘れないでほしいです。
 体調をよくみて、症状が重くらないようにして、ひとつづつ乗り越えることが大切と考えます。 感染症にかからず一生を過ごせる人は奇跡的です。 風邪にかかっても、がっかりするのではなく、新たな免疫を手に入れることができたと、上手に乗り切りたいものです。 また、風邪をひいてしまった時には、周囲にひろげないことも大切です。 自分の予定も大切ですが、周りの人にもそれぞれに予定や仕事があります。 お互いに、お互いを気遣うようにしていただきたいと思います。